ゼロから講座 #Z08 · はじめての人向け

成績の見方:6つの数字を100万円で読む

2026年10月5日読了 約5分講座
ぜにぴよ記事の成績表、年率とかPFとか数字が並んでいて…。結局どれを見ればいいんですか?
所長1つだけ見ても分からない、というのが答えだね。#001 移動平均線のルールに100万円を入れたつもりで、6つの数字を順番に読んでみよう。
この記事でわかること
  • 年率と最大下落率は「どれだけ増えたか」と「途中でどれだけ減ったか」
  • 勝率が低くても、PF(勝ちと負けの比)が大きければ全体はプラスになる
  • どの数字も、買い持ちと並べて初めて意味がわかる

100万円はいくらになった?(年率)

ルールは「50日線が200日線より上なら持つ」。2007年4月13日に100万円で始めると、2026年10月2日には3,414,934円になりました。ずっと持ち続けた買い持ちは3,933,969円です。

年率は「1年あたり平均で何%増えたか」です。ルールは6.5%、買い持ちは7.3%。毎年6.5%ずつ複利で約19.4年増えると、ちょうど約3.4倍になります。

最後の金額は買い持ちが上。ただし途中の減り方がまったく違う
開始時を1とした資産の推移(対数目盛、月末値、コスト控除後)。1.0=100万円
買い持ち50日×200日(#001)
データ:TradingView(TVC:NI225)2007年4月13日〜2026年10月2日、片道0.1%のコスト込み

途中でいくら減った?(最大下落率)

最大下落率は、資産がいちばん高かった時(山)から、いちばん大きく減った割合です。「途中でどれだけ我慢が必要だったか」を表します。

買い持ちは100万円が約41万円まで減った時期がある
それぞれの最大下落(山→谷、円)
50日×200日 買い持ち 195万円 124万円 山 2018年1月 谷 2020年3月 −36.7% 105万円 41万円 山 2007年7月 谷 2009年3月 −61.4%

ルールの最大下落は、2018年1月23日の1,951,788円から2020年3月19日の1,236,312円まで(−36.7%)。買い持ちは2007年7月9日の1,051,718円が、リーマン・ショック後の2009年3月10日に406,300円まで減りました(−61.4%)。最後の金額は少なくても、ルールは減り方を小さくしていました。

勝率・PF・取引回数

このルールの売買は19年半で15回(取引回数)。利益が出たのは5回で、勝率は33%です。3回に2回は負けています。それでも全体がプラスなのは、勝ちが大きかったからです。

負けは10回でも、勝ち5回の合計が2.5倍大きい
15回の取引の損益を、勝ちと負けに分けて合計(%、コスト込み)
勝ち 5回 +156.5% 負け 10回 −62.2% PF = 勝ちの合計 ÷ 負けの合計 = 156.5 ÷ 62.2 = 2.51

PF(プロフィットファクター)は、勝ちの合計を負けの合計で割った数字です。1より大きければ全体で利益です。取引回数は「試した回数」で、15回では偶然の影響が大きく、回数が多いほど(目安は100回以上)数字の信頼度が上がります。

数字#001買い持ち
100万円の最終額341万円393万円
年率6.5%7.3%
最大下落率−36.7%−61.4%
取引回数15—
勝率33%—
PF2.51—
誤解

「勝率が高いほど良いルール」とは限りません。#002 RSIの主ルールは勝率82%でしたが、年率は1.7%でした。小さく勝って大きく負けると、勝率が高くても増えません。勝率は必ずPFや年率と一緒に見ます(#S05 勝率と儲けの関係)。

ぜにぴよおさらいです。年率で増え方、最大下落率で減り方、勝率とPFで勝ち負けの中身、取引回数で信頼度。そして全部を買い持ちと比べる!
所長完璧だ。ただ、この成績は片道0.1%のコストを引いた後の数字。次は、そのコストと「ダマシ」が成績をどう削るかを見よう。
Technical Indicator Lab · インジケーター基礎編

チャートの補助線を、ちゃんと読める人へ。

移動平均線、RSI、ボリンジャーバンド…。よく使われるインジケーターの仕組みと読み方を、図解とキャラクターの会話でやさしく紹介します。

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    指標インデックス

    各記事の代表ルールの成績。日経平均 日足 2007/4–2026/10、片道0.1%のコスト込み(出来高系は日経225連動ETF)。列名で並べ替え。

    No.指標系統代表ルール年率最大下落率取引PF
    Encyclopedia

    指標事典

    Glossary

    用語集

    Method

    検証のルール

    各記事の「おまけ」の検証は、すべて同じ条件で行っています。条件をそろえることで、指標どうしを公平に比べられます。

    対象日経平均株価(TradingView: TVC:NI225)日足、価格指数(配当は含まない)
    期間2007年4月13日〜2026年10月2日(約19.5年)。前半=〜2016年9月、後半=2016年10月〜
    売買シグナルが出た日の終値で売買したと仮定。買いのみ(空売りなし)。売っている間は現金で金利ゼロ
    コスト片道0.1%(手数料とスリッページの合計)
    比較同じ期間ずっと持ち続けた場合(買い持ち):年率7.3%、最大下落率−61.4%

    成績を見るときの5つのポイント

    検証の成績は、次の5つの見方で読むと、数字の信頼度や使いどころがわかりやすくなります。

    見るところ目安なぜ見るのか
    取引回数多いほど安心(100回が目安)少なすぎると偶然と区別できない
    プロフィットファクター1.3以上あると、はっきり利益コスト込みで、はっきり利益が出ているか
    最大下落率買い持ちより小さいか指標を使う意味があるか
    後半期間前半と大きく変わらないかたまたま前半だけ良かった、を防ぐ
    パラメータ感度期間を±20%変えても崩れないか特定の数字にだけ合わせた「過剰最適化」を防ぐ
    Backtest lab

    自分で動かすバックテスト

    記事のルールのパラメータを自由に動かして、成績がどう変わるかをその場で確かめられます。計算は記事と同じ条件です(日経平均 日足 2007/4–2026/10、片道0.1%のコスト、買いのみ、シグナル当日の終値で売買)。

    パラメータ

    資産の推移(対数目盛り)

    パラメータを1つずつ動かしたときの年率

    山がとがっているほど、その数字の偶然に頼っています。なだらかな台地の上にあるほど安心です。

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    指標を知り、活かす。

    厳選したインジケーターの記事を、迷わず読むための道案内です。上から順に進むと、指標の仕組みと使いどころが身につきます。

    41紹介する指標
    19年日経平均の日足
    10応用編
    10ゼロから講座

    3分でわかる、このサイトの読み方

    01

    仕組みを図で知る

    どの記事も、まず指標の計算と見方を図で説明します。数式が苦手でも大丈夫。

    02

    読み方と使いどころ

    どこを見て、どう判断するか。よくある誤解や注意点も、キャラクターの会話でセットで紹介します。

    03

    おまけで確かめる

    日経平均19年分で売買ルールを試した結果は、各記事の「おまけ」に。開いたときだけ読めます。

    おまけの検証を読むときの5つのポイント

    くわしく →
    1. 01取引100回以上たまたま数回当たっただけ、を避ける
    2. 02PF 1.3以上利益の合計が、損失の合計の1.3倍以上
    3. 03下落が買い持ちより浅いいちばん大きな目減りを比べる
    4. 04後半も崩れない2016年以降も通用しているか
    5. 05数字を±20%動かしてもプラス設定の偶然に頼っていないか

    読む順番:6つのステップ

      先に覚えておくと読みやすい言葉

      用語集 →
      年率
      1年あたりに平均して何%増えたか。複利で計算します。
      最大下落率
      資産がいちばん高い所から、どれだけ目減りしたか。
      PF
      プロフィットファクター。利益の合計 ÷ 損失の合計。
      買い持ち
      何もせず持ち続けた場合。日経平均は年率7.3%・最大下落率−61.4%。
      保有率
      検証期間のうち、株を持っていた日の割合。
      参考
      結果を見てから選んだ設定。参考として載せています。

      よくある質問

      買い持ちに勝った指標はあるの?

      年率で日経平均の買い持ち(7.3%)を上回ったルールは、ラボで全期間を検証した96本のルールのうち0本でした。そのかわり、87本は最大下落率を買い持ちより浅くできています。「大きく負けない」ことに価値があるかどうかが、読みどころです。くわしくは特集 #S01へ。

      データやコストの条件は?

      日経平均(TVC:NI225)の日足、2007年4月〜2026年10月2日。売買はシグナルが出た日の終値、コストは片道0.1%、買いのみです。出来高を使う指標は日経225連動ETF(1321)で検証しています。

      自分で設定を変えて試せる?

      できます。ラボで代表的なルールのパラメータを動かすと、成績がその場で変わります。比較では3本まで並べられます。

      ぜにぴよまずはチャートの基本と定番の5本からですね! 読んだ記事にはチェックがつくので、迷子にならなそうです。
      Compare

      指標を比べる

      記事のルールを最大3本選ぶと、資産の推移と成績を同じ条件で並べて比べられます(日経平均 日足 2007/4–2026/10、片道0.1%のコスト)。

      資産の推移(対数目盛り)

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        テクニカルラボは、よく使われるテクニカル指標(インジケーター)の仕組みと読み方を、図解とキャラクターの会話でやさしく紹介するサイトです。各記事には、日経平均の約19年分のデータで売買ルールを試した検証も「おまけ」として載せています。検証の条件は先に決め、うまくいかなかった結果もそのまま残します。

        サイト名テクニカルラボ
        運営者ぜにぴよ
        開設2026年10月
        内容テクニカル指標の解説(日経平均を使った検証つき)
        価格データTradingView(TVC:NI225、TSE:1321 ほか)

        関連ページ:免責事項 プライバシーポリシー 検証のルール

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        検証結果の限界

        • 過去のデータによる検証結果は、将来の成果を保証しません。
        • 検証は、配当・税金・金利・スリッページを考慮しない簡易的なものです。売買コストは片道0.1%と仮定しています。
        • シグナルが出た日の終値で売買できると仮定しています。実際の取引では、同じ価格で約定できるとは限りません。
        • 「今日のシグナル」は状態の表示であり、売買の推奨ではありません。データは遅れて届くことがあります。

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        #001 · トレンド系 · 日経平均 日足

        移動平均線:平均との位置関係でトレンドに乗る

        2026年10月3日読了 約9分
        ぜにぴよ(投資を始めて半年)ネットで「ゴールデンクロスが出たら買い」ってよく見るんです。これって本当に当たるんですか?
        所長(テクニカルラボ)いい質問だね。じゃあ日経平均の19年分で、実際に試してみよう。その前に、移動平均線が何を計算しているかを見ておこうか。
        この記事でわかること
        • 移動平均線は「ならした終値」。計算は小学生の算数で足りる
        • ゴールデンクロスは、天井や底から必ず遅れて出る
        • 50日×200日のクロス売買は、儲けは買い持ちに少し負けたが、大きな下落をかわした

        移動平均線は「ならした終値」

        移動平均線は、直近N日間の終値を平均して、毎日つないだ線です。5日線なら「今日を含む5日分の終値の平均」。翌日は一番古い1日が抜け、新しい1日が加わります。だから「移動」平均と呼ばれます。

        5日移動平均の計算
        5日分の終値を足して5で割る。ギザギザがならされる
        100103101106105 1日目2日目3日目4日目5日目 平均 103 515 ÷ 5
        SMA(N) = ( 当日の終値 + 1日前 + … + (N−1)日前の終値 ) ÷ N

        Nが小さいほど価格に素早く反応し、大きいほどゆっくり動きます。日本では5日・25日・75日、米国では50日・200日がよく使われます。

        ゴールデンクロスは「遅れて」出る

        短期線が長期線を下から上に抜けるのがゴールデンクロス、上から下に抜けるのがデッドクロスです。トレンドの転換サインとされますが、平均を取る以上、必ず遅れて出ます。

        クロスは天井・底の後にやってくる
        模式図。短期線=10日、長期線=30日
        天井 デッドクロス 遅れ 底 ゴールデンクロス 遅れ 価格短期線長期線
        誤解

        「ゴールデンクロスで底で買える」は誤り。クロスが出た時点で、底からはある程度上がっています。移動平均線は「転換を当てる道具」ではなく「トレンドに乗っているかを確かめる道具」と考えると、使い方を間違えにくくなります。

        実際の日経平均で見てみる

        直近2年の日経平均と50日線・200日線
        日足終値。▲ゴールデンクロス ▼デッドクロス。グラフに触れると値が出ます
        終値50日線200日線
        データ:TradingView(TVC:NI225)2024年9月〜2026年10月2日

        2024年9月にデッドクロス、12月にゴールデンクロス、2025年3月にデッドクロス、7月にゴールデンクロス。半年ほどの間隔でサインが入れ替わりました。2025年7月以降は、50日線が200日線の上を保ったまま上昇が続いています。

        検証:クロスだけで売買したら

        ルール:短期線が長期線より上なら買って保有、下なら売って現金。3つの組み合わせを試しました。条件は共通の検証ルールのとおりです。

        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF保有率
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%———100%
        50日×200日3.41倍6.5%−36.7%1533%2.5161%
        25日×75日1.42倍1.8%−35.7%4038%1.4460%
        5日×25日1.99倍3.6%−37.2%12933%1.4358%
        50日×200日は暴落をかわしたが、上昇相場では置いていかれた
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ち50日×200日25日×75日5日×25日

        50日×200日は、2007年9月に16,420円で売り、2009年6月に9,752円で買い戻しています。リーマン・ショックの下落をほぼ丸ごと避けた計算です。一方で、2018年末と2020年3月のコロナ・ショックでは、下げた後に売って反発後に買い戻す「往復ビンタ」になりました。

        読み解き

        • 長い期間のクロスは「保険」。大きな下落トレンドを避ける効果があるが、平常時はリターンを少し削る。
        • 短い期間ほどダマシに負ける。5日×25日は19年で129回売買し、勝率33%。コストとダマシで利益が削られた。
        • 急落→急反発には弱い。売った時点で底に近く、買い戻しが遅れる。

        成績のまとめ

        取引回数
        15
        PF
        2.51
        最大下落率
        −36.7%
        買い持ち −61.4%
        後半期間
        9.7%
        前半 3.3%
        感度 ±20%
        5.4〜6.8%
        40×160〜60×240日
        まとめ

        下落を抑える効果は確認できた。ただし取引15回では偶然と区別できない。市場を広げて取引回数を増やし、再検証する。

        ぜにぴよ「当たる」というより、「大やけどしにくくなる」感じですね。
        所長そう。リーマン・ショックのときに半分以下に減るのを見ていられるか。耐えられないなら、少しリターンを譲ってでもクロスで降りる価値はある。次は、逆に「下がったところを拾う」RSIを試そう。

        自分で試す(TradingView)

        Pineエディタに貼り付けると、2本の移動平均線とクロスの印が表示されます。

        //@version=6
        indicator("MA Cross", overlay = true)
        fastLen = input.int(50,  "短期線の期間")
        slowLen = input.int(200, "長期線の期間")
        fast = ta.sma(close, fastLen)
        slow = ta.sma(close, slowLen)
        plot(fast, "短期線", color = color.orange)
        plot(slow, "長期線", color = color.blue)
        plotshape(ta.crossover(fast, slow),  "GC", shape.triangleup,   location.belowbar, color.green, size = size.small)
        plotshape(ta.crossunder(fast, slow), "DC", shape.triangledown, location.abovebar, color.red,   size = size.small)
        #002 · オシレーター系 · 日経平均 日足

        RSI:行き過ぎた値動きから反転を狙う

        2026年10月3日読了 約10分
        ぜにぴよ2025年4月に日経平均が急落したとき、RSIが14まで下がっていたって聞きました。「30以下は売られすぎ」なんですよね? あそこで買っておけば…
        所長たしかに、あの後は大きく戻った。でも、1回うまくいった話と、ルールとして19年続けた結果はまったく別物なんだ。今日は「勝率が高いのに儲からない」不思議を一緒に見ていこう。
        この記事でわかること
        • RSIは「最近の値動きのうち、上げが何割だったか」を0〜100で表す
        • 30割れの後は、平均すると短期的に戻りやすい(20営業日後 +2.5%)
        • それでも「30で買って70まで待つ」は、1回の大損で19年分の勝ちが消えた

        RSIは「上げの割合」

        RSI(相対力指数)は、1978年にJ・W・ワイルダーが発表した指標です。直近14日間の値動きを「上げた幅」と「下げた幅」に分け、上げが全体の何割だったかを0〜100で表します。

        RSIの中身は「上げ幅 ÷(上げ幅+下げ幅)」
        14日間の上げ幅の平均が60円、下げ幅の平均が40円なら RSI=60
        上げ幅の平均 60円 下げ幅の平均 40円 全体の60% → RSI 60 直近14日間の値動きを2つに分ける
        RSI = 上げ幅の平均 ÷ ( 上げ幅の平均 + 下げ幅の平均 ) × 100

        ※ワイルダーの方式では、平均に「指数平滑」を使います。考え方は上の図と同じです。

        70以上は買われすぎ、30以下は売られすぎ

        14日間ずっと上がり続ければRSIは100に、ずっと下がり続ければ0に近づきます。一般に70以上を「買われすぎ」、30以下を「売られすぎ」と呼び、30以下は反発を狙う買い場とされます。

        RSIのものさし
        2025年4月7日は14.0まで低下。2026年10月2日は62.0
        0305070100 売られすぎ 買われすぎ 14.0(2025/4/7) 62.0(2026/10/2) RSI(14)

        実際の日経平均で見てみる

        2025年4月の急落で、RSIは14まで沈んだ
        上:日経平均の終値、下:RSI(14)。グラフに触れると値が出ます
        データ:TradingView(TVC:NI225)2024年9月〜2026年10月2日

        2025年4月7日、日経平均の終値は31,136円まで下がり、RSIは14.0。この2年で最も「売られすぎ」た日です。直近2年でRSIが30を割り込んだのは、2025年3月31日、4月3日、4月9日の3回だけでした。

        検証①:30割れの後、相場はどう動いた?

        まず単純な問いから。RSIが30を下に割り込んだ日に買い、20営業日(約1か月)後にどうなっていたかを、19年分すべて集計しました。

        30割れの後は、平均すると普段より戻りやすい
        20営業日後の平均リターン。2007年4月〜2026年10月
        30を割った日(46回)+2.49%
        すべての日(平均)+0.75%
        70を超えた日(94回)+0.23%
        20営業日後に上がっていた割合:30割れ 72%、70超え 59%

        ここまでは教科書どおりです。30割れの後は平均+2.49%と、普段(+0.75%)の3倍以上戻っています。70超えの後は伸びが鈍い。「売られすぎ」「買われすぎ」には一定の意味がありそうです。

        検証②:「30で買い、70で売り」を続けると

        ルール:RSIが30を下回ったら買い、70を上回るまで持ち続ける。比較のため、期間9日、売りを50に早めた版も試しました。条件は共通の検証ルールのとおりです。

        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF平均保有
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%————
        RSI14 30で買い→70で売り1.38倍1.7%−61.4%1782%2.04136日
        RSI9 30で買い→70で売り2.20倍4.1%−53.4%4166%2.1754日
        RSI14 30で買い→50で売り1.49倍2.1%−35.6%2875%1.9717日

        勝率82%、なのに年率1.7%。最大下落率は買い持ちとまったく同じ−61.4%です。何が起きたのでしょうか。

        勝率の罠:17回の取引を並べてみる

        14勝3敗。でも、たった1敗で−50%
        RSI14「30で買い→70で売り」の各取引の損益(%)。バーに触れると期間が出ます
        07/04〜09/03 -50.3%-5009/11〜09/12 +13.1%+1310/05〜10/11 +3.4%+311/03〜11/07 +4.8%+511/08〜12/02 +1.8%+212/05〜12/11 +4.2%+414/02〜14/09 +14.7%+1514/10〜14/11 +12.9%+1315/08〜16/12 -4.7%-518/02〜18/05 +5.8%+618/07〜18/09 +9.9%+1018/10〜19/09 +2.3%+220/02〜20/05 -0.1%-022/01〜22/08 +11.7%+1223/01〜23/03 +10.6%+1123/10〜24/01 +14.8%+1524/07〜25/06 +6.6%+720072014202020240%2007/4〜2009/3 リーマン・ショックをまたいで保有 −50.3%
        最初の取引は、検証開始時点(2007年4月)ですでに保有中だったもの

        原因は1回の取引です。2007年4月に持っていた株は、RSIが70を超えるのを待ち続け、リーマン・ショックをまたいで2009年3月まで手放せませんでした。結果は−50.3%。「70に戻るまで売らない」というルールは、下がり続ける相場では「売るタイミングが来ない」ルールでもあったのです。

        誤解

        「勝率が高い=良い手法」ではありません。小さな勝ちを積み重ねても、1回の大きな負けで消えてしまえば意味がない。勝率は、平均利益・平均損失とセットで見る必要があります。

        リーマン・ショックの穴を、最後まで埋めきれなかった
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ち30で買い→70で売り30で買い→50で売り

        売りを50に早めた版は、最大下落率が−35.6%まで改善しました。株を持っている期間が全体の10%しかないため、大きな下げに巻き込まれにくいのです。ただし年率は2.1%にとどまります。

        読み解き

        • 「売られすぎ」には意味がある。30割れの後の1か月は、平均して普段より戻りやすい。
        • 問題は「出口」。70まで待つと、暴落時に損を抱えたまま動けなくなる。逆張りには、損切りや期限などの別の出口が欠かせない。
        • RSI単独では、トレンドに逆らう。下落トレンドでは30割れが何度も続く。#001の移動平均線のような「流れ」の判定と組み合わせる余地がある。

        成績のまとめ

        取引回数
        17
        PF
        2.04
        最大下落率
        −61.4%
        買い持ちと同じ
        後半期間
        7.0%
        前半 −3.7%
        感度 ±20%
        2.6〜3.0%
        期間11日・17日
        まとめ

        「30で買い→70で売り」はPF2.04と高いが、取引は19年で17回と少なく、最大下落率−61.4%は買い持ちと同じだった。一方「30で買い→50で売り」は取引28回と少ないものの、最大下落率を−35.6%に抑え、PF1.97を保っており、出口を工夫した逆張りとして再検証の価値がある。

        ぜにぴよ2025年4月みたいな「1回の成功」だけ見て飛びつくところでした…。売られすぎは本当でも、売る場所を決めておかないと怖いんですね。
        所長そのとおり。指標は「入口」より「出口」で成績が決まることが多いんだ。次は、移動平均線を改良した「MACD」。反応が早いのは良いことなのか、確かめてみよう。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("RSI 30/70", overlay = false)
        len  = input.int(14, "期間")
        lo   = input.int(30, "売られすぎ")
        hi   = input.int(70, "買われすぎ")
        r = ta.rsi(close, len)
        plot(r, "RSI", color = color.blue)
        hline(hi, "買われすぎ", color = color.red)
        hline(lo, "売られすぎ", color = color.green)
        plotshape(ta.crossunder(r, lo), "30割れ", shape.circle, location.bottom, color.green, size = size.tiny)
        #003 · トレンド系 · 日経平均 日足

        MACD:2本の平均の開き具合で勢いの変化を捉える

        2026年10月3日読了 約10分
        ぜにぴよ移動平均線のクロスは「遅い」のが弱点でしたよね。もっと早くサインが出る指標があれば、勝てるんじゃないですか?
        所長そう考えた人が作ったのがMACDだ。ただ、早いサインには代償がある。今日はその「代償」がいくらだったのかを、数字で見ていこう。
        この記事でわかること
        • MACDは「短期の平均と長期の平均の差」。差が広がるほど勢いが強い
        • 直近を重く見る「指数平滑移動平均(EMA)」で、反応を早めている
        • 早いサインは回数が増え、コストとダマシで年2ポイントを失った

        MACDは「2本の平均の差」

        MACD(マックディー)は、1970年代後半にジェラルド・アペルが考案した指標です。名前は Moving Average Convergence Divergence(移動平均の収束・拡散)の略。2本の移動平均線が近づいたり離れたりする様子を、1本の線にまとめています。

        MACDは3つの部品でできている
        終値から2本のEMAを作り、その差、さらにその平均、最後に両者の差
        終値 短期 EMA(12) 長期 EMA(26) MACD線EMA12 − EMA26 シグナル線MACD線の9日EMA ヒストグラムMACD線 − シグナル線 差が広がる=勢いが強い/差が縮む=勢いが弱まる

        ヒストグラムは、1986年にトーマス・アスプレイが加えたものです。棒が0より上ならMACD線がシグナル線より上、つまり勢いが加速している状態を表します。

        早さの秘密は「EMA」

        ふつうの移動平均(SMA)は、12日分の終値を同じ重さで平均します。EMA(指数平滑移動平均)は直近の価格ほど重く扱うため、値動きの変化に早く反応します。

        EMAは「今日」を一番重く見る
        12日の平均で、各日の終値がどれだけの重さを持つか
        15.4% 8.3% 今日11日前 EMA(12)SMA(12)
        EMAの重さは12日より前にも少しずつ残る(12日分の合計は86.5%)

        よく使われる2つのサイン

        • シグナルクロス:MACD線がシグナル線を上に抜けたら買い、下に抜けたら売り。反応が早い。
        • ゼロライン:MACD線が0を上回ったら買い、下回ったら売り。短期EMAが長期EMAを上回ったかどうかと同じ意味。

        実際の日経平均で見てみる

        MACDは2025年4月の底から素早く反転した
        上:日経平均の終値、下:MACD(12,26,9)。棒はヒストグラム
        MACD線シグナル線
        データ:TradingView(TVC:NI225)2024年9月〜2026年10月2日

        2025年4月7日の底から7営業日後の4月16日、MACD線はシグナル線を上抜けました。5月2日にはゼロラインも上回っています。#001の50日×200日がゴールデンクロスしたのは7月8日。MACDの方が2か月以上早く反応しました。一方で、横ばいの時期にはシグナル線と何度も交差しているのもわかります。

        検証:早いサインで売買すると

        ルール:シグナルクロス版は「MACD線>シグナル線」の間だけ保有。ゼロライン版は「MACD線>0」の間だけ保有。#001の50日×200日と並べて比べます。条件は共通の検証ルールのとおりです。

        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF平均保有
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%————
        MACD シグナルクロス1.76倍3.0%−35.4%18836%1.2613日
        MACD ゼロライン2.17倍4.1%−34.8%7930%1.6536日
        移動平均 50日×200日(#001)3.41倍6.5%−36.7%1533%2.51174日
        サインが早いほど、成績は悪かった
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ちシグナルクロスゼロライン移動平均50×200

        早さの代償:回数とコスト

        早いサインは、それだけ頻繁に出ます。19年間でシグナルクロスは188回、年に約10回売買しました。1回の売買に往復0.2%のコストがかかるとすると、それだけで成績が削られます。

        コストがなければ年5.0%。コストで2ポイントを失った
        年率リターン。コストなし と 片道0.1%のコスト込み
        シグナルクロス(188回)4.97%
         〃 コスト込み2.96%
        ゼロライン(79回)4.92%
         〃 コスト込み4.07%
        移動平均50×200(15回)6.69%
         〃 コスト込み6.53%
        誤解

        「早いサイン=優れた指標」ではありません。早く反応するほど、ちょっとした揺れにも反応してダマシが増えます。早さとダマシの少なさは、同時には手に入らないトレードオフの関係です。

        読み解き

        • 早さには代償がある。シグナルクロスは勝率36%。小さな損切りを何度も繰り返し、コストも積み上がった。
        • ゼロラインは中間の選択肢。取引79回、PF1.65。移動平均50×200より早く、シグナルクロスよりダマシが少ない。
        • 前半と後半で差が大きい。シグナルクロスは前半の年率0.0%に対し、後半5.9%。相場の性格によって成績が大きく変わる。

        成績のまとめ

        取引回数
        188
        PF
        1.26
        最大下落率
        −35.4%
        買い持ち −61.4%
        後半期間
        5.9%
        前半 0.0%
        感度 ±20%
        0.6〜1.1%
        (10,21,7)〜(14,31,11)
        まとめ

        シグナルクロスは、5指標で唯一取引回数が十分にあったが、PFは1.26と低め。ゼロライン版はPF1.65と高めだが、取引は79回とやや少ない。期間を変えると年率が0.6%まで落ちる点も気になる。

        ぜにぴよ早く気づけるのに、売買が増えて損するなんて…。スマホで頻繁に売買したくなる気持ち、ちょっと反省します。
        所長MACDは「勢いの変化を見る道具」としては優秀なんだ。売買のたびに飛びつくより、ゼロラインのように大きな流れの確認に使う方が向いている。次は、値動きの「幅」に注目するボリンジャーバンドだ。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("MACD", overlay = false)
        [macdLine, signalLine, hist] = ta.macd(close, 12, 26, 9)
        plot(hist, "ヒストグラム", style = plot.style_columns, color = hist >= 0 ? color.new(color.green, 50) : color.new(color.red, 50))
        plot(macdLine, "MACD線", color = color.blue)
        plot(signalLine, "シグナル線", color = color.orange)
        hline(0, "ゼロライン", color = color.gray)
        #004 · ボラティリティ系 · 日経平均 日足

        ボリンジャーバンド:値動きの“いつもの幅”から外れた動きを見る

        2026年10月3日読了 約10分
        ぜにぴよ本には「+2σに届いたら行き過ぎだから売り」って書いてあったんです。でも友達は「+2σに沿って上がる『バンドウォーク』は買い」って。正反対じゃないですか?
        所長ボリンジャーバンドは、同じ線で正反対の使い方がある珍しい指標なんだ。だったら両方やって、どっちが日経平均に合うか比べればいい。
        この記事でわかること
        • バンドは「平均からのばらつき」を価格の上に描いたもの
        • 教科書の「±2σに95%が収まる」は、日経平均では88.5%だった
        • 逆張りより順張りの方が、成績も下落の小ささも上回った

        バンドは「ばらつき」の目盛り

        ボリンジャーバンドは、1980年代にジョン・ボリンジャーが考案した指標です。中心に20日移動平均線を引き、その上下に「標準偏差(σ、シグマ)」の幅でバンドを描きます。標準偏差は、データが平均からどれだけばらついているかを表す数字です。

        中心線 = 20日移動平均 / ±2σ = 中心線 ± 2 × 20日間の終値の標準偏差

        値動きが激しくなるとバンドは広がり、落ち着くと狭まります。バンドの幅そのものが「いまの相場の荒れ具合」を表しているのです。

        「±2σに95%」の根拠

        データが「正規分布」という釣り鐘型に従うなら、平均±1σの範囲に約68%、±2σの範囲に約95%が収まります。だから「±2σの外は滅多に起きない=行き過ぎ」と考えるのが逆張りの発想です。

        教科書の世界:±2σの外は5%未満
        正規分布の場合
        −2σ−1σ平均+1σ+2σ 68.3% 95.4% 外側 2.3% 外側 2.3%

        日経平均は「教科書どおり」ではなかった

        では実際の日経平均で、終値が20日線から何σ離れていたかを、約19年分(4,760日)集計してみます。

        ±2σの外に出た日は11.5%。正規分布の2.5倍
        終値が20日線から何σ離れていたか(日数)。棒に触れると日数が出ます
        -3.5〜-3.0σ:23日(正規分布なら5日)-3.0〜-2.5σ:59日(正規分布なら23日)-2.5〜-2.0σ:173日(正規分布なら79日)-2.0〜-1.5σ:335日(正規分布なら210日)-1.5〜-1.0σ:423日(正規分布なら437日)-1.0〜-0.5σ:497日(正規分布なら713日)-0.5〜+0.0σ:489日(正規分布なら911日)+0.0〜+0.5σ:517日(正規分布なら911日)+0.5〜+1.0σ:680日(正規分布なら713日)+1.0〜+1.5σ:710日(正規分布なら437日)+1.5〜+2.0σ:563日(正規分布なら210日)+2.0〜+2.5σ:223日(正規分布なら79日)+2.5〜+3.0σ:56日(正規分布なら23日)+3.0〜+3.5σ:12日(正規分布なら5日)-3σ-2σ-1σ0σ+1σ+2σ+3σ+2σ−2σ日経平均の実際(4,760日)正規分布なら
        ±1σ以内は45.9%(正規分布なら68.3%)、±2σ以内は88.5%(同95.4%)

        実際の分布は釣り鐘よりも平たく、±2σの外に出た日が546日もありました。つまり「±2σにタッチ=めったにない行き過ぎ」とは言い切れないのです。+0.5〜+1.5σの日が多いのは、19年間の多くが上昇相場だったことの表れです。

        誤解

        「±2σの外に出る確率は5%未満だから、必ず戻る」は誤り。株価は正規分布に従わず、大きく動く日が理論より多く起きます。考案者のボリンジャー自身も、バンドタッチだけで売買することを勧めていません。

        実際のチャートで見てみる

        2026年10月1日、終値は+2σを上に突き抜けた
        日経平均の終値と20日線・±2σ。網掛けがバンドの範囲
        終値20日線±2σ
        データ:TradingView(TVC:NI225)2024年9月〜2026年10月2日

        2025年4月の急落では、4月7日の終値が−3.2σまで突き抜けました。2026年9月は20日線を下回る日が多かったものの、10月1日に急伸して+2σを突破。10月2日の終値68,309円も、+2σ(68,213円)をわずかに上回っています。これが「行き過ぎ」なのか「強さの証拠」なのかが、今回の問いです。

        検証:逆張り vs 順張り

        • 逆張り:終値が−2σを下回ったら買い、20日線まで戻ったら売り。
        • 順張り:終値が+2σを上回ったら買い、20日線を割り込んだら売り。

        条件は共通の検証ルールのとおりです。

        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF保有率
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%———100%
        順張り(+2σ超えで買い)1.73倍2.9%−21.0%7946%1.6229%
        逆張り(−2σ割れで買い)1.54倍2.3%−48.8%8671%1.4322%
        順張りは、下げ相場でほとんど傷を負わなかった
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ち順張り逆張り

        勝率は逆張りが71%と高いものの、最大下落率は−48.8%。下げ相場では「−2σ割れで買ったのに、さらに下がる」が続きました。順張りは勝率46%ながら、最大下落率は5指標で最も小さい−21.0%です。

        「29%しか持っていない」ことの意味

        順張りが株を持っていたのは、19年間のうち29%の日だけ。残り71%は現金です。年率2.9%は買い持ちに見劣りしますが、持っている時間あたりで見ると効率は悪くありません。現金の時間に別の資産へ回す、といった組み合わせの余地があります。

        読み解き

        • 日経平均では順張りに軍配。+2σ超えは「行き過ぎ」より「勢いの始まり」であることが多かった。
        • 逆張りは「勝率は高いが痛い」。RSIの30買い(#002)と同じ構造で、下げ相場で損が膨らむ。
        • バンドの外は意外と多い。±2σの外に出る日は約9日に1日。「めったにない」と考えない方がよい。

        成績のまとめ(順張り)

        取引回数
        79
        PF
        1.62
        最大下落率
        −21.0%
        買い持ち −61.4%
        後半期間
        3.5%
        前半 2.2%
        感度 ±20%
        3.1〜4.0%
        期間16日・24日
        まとめ

        順張りは取引79回と少なめだが、PF1.62、最大下落率−21.0%は5指標で最良。取引回数を増やすため、複数市場で再検証したい。逆張りも取引回数は少なめで、最大下落率−48.8%は実用上大きすぎる。

        ぜにぴよ日経平均では「+2σは売り」じゃなくて「+2σは乗る」の方が良かったんですね。本の通りにしなくてよかった…。
        所長市場や時期によって答えは変わるけどね。大事なのは、どちらの使い方をしているのかを自分で分かっていること。最後は、RSIとよく似た「ストキャスティクス」で、売買回数の問題を掘り下げよう。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("Bollinger Bands", overlay = true)
        len  = input.int(20, "期間")
        mult = input.float(2.0, "σの倍率")
        [mid, upper, lower] = ta.bb(close, len, mult)
        plot(mid, "中心線", color = color.orange)
        u = plot(upper, "+2σ", color = color.blue)
        l = plot(lower, "−2σ", color = color.blue)
        fill(u, l, color = color.new(color.blue, 92))
        plotshape(ta.crossover(close, upper), "+2σ超え", shape.triangleup, location.belowbar, color.green, size = size.tiny)
        #005 · オシレーター系 · 日経平均 日足

        ストキャスティクス:直近の値幅の中の位置で反転を狙う

        2026年10月3日読了 約9分
        ぜにぴよストキャスティクスって、RSIと何が違うんですか? 線が2本あって、交差するたびに売買すれば忙しいけど儲かりそうです。
        所長「交差するたびに売買」か。じゃあ、それを19年続けたらどうなるか、今日は覚悟して見てほしい。シリーズ最後にして、一番の教訓が出てくるよ。
        この記事でわかること
        • ストキャスティクスは「最近の値幅のどこに終値があるか」を0〜100で表す
        • ファストは敏感、スローは穏やか。違いは「平均を何回取るか」だけ
        • 交差のたびに売買すると19年で571回。コストだけで年6ポイントが消えた

        ストキャスティクスは「値幅の中の位置」

        ストキャスティクスは、1950年代にジョージ・レーンが広めた指標です。直近14日間の最高値と最安値の間で、今日の終値がどの位置にあるかをパーセントで表します。

        %K=値幅の中で、終値が下から何%の位置にあるか
        例:14日間の安値30,000円、高値32,000円、終値31,500円なら %K=75
        高値 32,000 安値 30,000 終値 31,500 安値から 1,500円 値幅 2,000円 %K = 1,500 ÷ 2,000 = 75%
        %K = ( 終値 − 14日間の最安値 ) ÷ ( 14日間の最高値 − 14日間の最安値 ) × 100

        RSIが「上げ幅と下げ幅の比率」を見るのに対し、ストキャスティクスは「高値・安値の範囲のどこにいるか」を見ます。80以上なら高値圏、20以下なら安値圏です。

        ファストとスローの違い

        %Kはとても敏感でギザギザするため、平均を取ってならします。平均を1回取ったものがファスト、2回取ったものがスローです。

        スローは「平均の平均」
        ファストの%Dが、そのままスローの%Kになる
        %Kファストの%K ファスト%D= スロー%K スロー%Dさらに平均 3日平均3日平均 サイン:%Kが%Dを上に抜けたら買い、下に抜けたら売り

        実際の日経平均で見てみる

        2本の線は、数週間おきに交差を繰り返す
        上:日経平均の終値、下:スロー・ストキャスティクス(14,3,3)
        %K(スロー)%D(スロー)
        データ:TradingView(TVC:NI225)2024年9月〜2026年10月2日

        線は0と100の間を忙しく行き来し、交差も頻繁です。2026年10月2日の%Kは94.0、%Dは85.5。どちらも80を超える高値圏にあります。

        検証:交差で売買すると

        3つのルールで比べます。条件は共通の検証ルールのとおりです。

        • スロー 20/80:%Dが20以下で%Kが%Dを上抜けたら買い、80以上で下抜けたら売り。
        • ファスト 20/80:同じルールをファストで。
        • すべての交差:位置に関係なく、上抜けで買い、下抜けで売り。
        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF平均保有
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%————
        スロー 20/801.30倍1.4%−58.5%7469%1.3023日
        ファスト 20/801.38倍1.7%−57.8%8464%1.2821日
        すべての交差0.84倍−0.9%−64.5%57142%1.004日

        交差のたびに売買したら、19年で資産が減りました。571回の売買、平均4日の保有。最大下落率は買い持ちよりも悪い−64.5%です。

        売買しすぎると、19年かけて資産が減る
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ちスロー 20/80ファスト 20/80すべての交差

        「売買しすぎ」の正体はコスト

        実は、すべての交差で売買する戦略も、コストがなければ年5.1%のプラスでした。それが片道0.1%のコストを入れた途端に−0.9%。571回の売買で、往復0.2%ずつ確実に削られたのです。

        コストなしなら年5.1%、コスト込みで−0.9%
        年率リターン。コストなし と 片道0.1%のコスト込み
        すべての交差(571回)5.13%
         〃 コスト込み−0.88%
        スロー 20/80(74回)2.12%
         〃 コスト込み1.35%
        0.1%は、手数料無料の証券会社でも売買の「価格のずれ」として生じうる水準
        ヒント

        売買回数×往復コストは、毎年確実に引かれる「固定費」です。年に30回売買すれば、往復0.2%でも年6%。指標を選ぶときは、成績と同じくらい「サインの回数」を見てください。

        読み解き

        • 位置で絞ると、ましになる。20以下・80以上に限ると取引は74回に減り、PFは1.30まで改善した。
        • それでも下げ相場に弱い。最大下落率−58.5%は、逆張り系(RSI・ボリンジャー逆張り)と共通の弱点。
        • ファストとスローの差は小さい。平均を何回取るかより、「いつ売買するか」のルールの方が成績を左右した。

        成績のまとめ(スロー 20/80)

        取引回数
        74
        PF
        1.30
        最大下落率
        −58.5%
        買い持ち −61.4%
        後半期間
        4.1%
        前半 −1.5%
        感度 ±20%
        1.1〜2.4%
        期間11日・17日
        まとめ

        取引は74回と少なく、PFは1.30、最大下落率−58.5%も買い持ち(−61.4%)とほぼ同じで、5指標の中では最も心もとない。「すべての交差」で売買するルールは明確に使えない。

        ぜにぴよ忙しく売買するほど、証券会社に払うお金と「ずれ」で負けていくんですね…。5つ全部見て、買い持ちに年率で勝てた指標はゼロだったのも驚きです。
        所長でも、5つとも大きな下落は買い持ち以下に抑えた。指標は「儲けを増やす魔法」ではなく、「大けがを避けるための道具」として使うのが現実的なんだ。次は、直近の値動きを重く見る移動平均「EMA」を確かめよう。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("Slow Stochastic", overlay = false)
        len = input.int(14, "期間")
        k = ta.sma(ta.stoch(close, high, low, len), 3)   // スロー%K
        d = ta.sma(k, 3)                                  // スロー%D
        plot(k, "%K", color = color.blue)
        plot(d, "%D", color = color.orange)
        hline(80, "80", color = color.red)
        hline(20, "20", color = color.green)
        #006 · トレンド系 · 日経平均 日足

        EMA:直近を重く見て、トレンドの変化に早く気づく

        2026年10月3日読了 約8分
        ぜにぴよMACDの回で出てきたEMA、反応が早いんですよね。だったら#001のゴールデンクロスも、SMAじゃなくてEMAにすれば成績が上がるのでは?
        所長素直な発想だね。証券会社のチャートでも「単純」と「指数」を選べる。どっちが上か、組み合わせを変えて白黒つけよう。結果は、ちょっと意外かもしれない。
        この記事でわかること
        • EMAは直近の価格ほど重く扱い、SMAより平均11営業日早くクロスした(50日×200日)
        • 20日×50日ではEMAの勝ち、50日×200日ではSMAの勝ち。万能な正解はない
        • 「価格が25日線を上回ったら買い」は、SMA・EMA・WMAのどれでも年率マイナスだった

        EMAは「今日」を重く見る平均

        SMA(単純移動平均)は、50日分の終値を同じ重さで平均します。EMA(指数平滑移動平均)は、今日の終値を一番重く扱い、過去にさかのぼるほど重さを少しずつ小さくします。そのため値動きの変化に早く反応します。

        同じ「50日」でも、重さの配り方がまったく違う
        50日SMAと50日EMAで、各日の終値がどれだけの重さを持つか
        SMA(50):50日すべて2%、51日目からは0%EMA(50):今日3.9%、過去ほど小さく、ずっと残る今日25日前50日前69日前
        EMA(今日)= 前日のEMA + α ×(今日の終値 − 前日のEMA) α = 2 ÷(期間+1)

        50日EMAならα=2÷51≒3.9%。毎日「前日のEMAを、今日の終値の方へ3.9%だけ近づける」計算です。SMAと違い、51日以上前の価格の影響もわずかに残ります。

        誤解

        「EMAは最近の価格しか見ていない」は誤り。重さは小さくなっても、過去の価格はすべて計算に残っています。逆にSMAは、51日前の価格がある日突然計算から抜けるため、その日に線が不自然に動くことがあります。

        実際の日経平均で見てみる

        EMAの方が価格に寄り添って動く
        日経平均の終値と50日SMA・50日EMA。グラフに触れると値が出ます
        終値50日SMA50日EMA
        データ:TradingView(TVC:NI225)2024年9月〜2026年10月2日

        2025年4月の急落と、その後の急回復を見ると違いがはっきりします。EMAは底からの戻りにいち早く反応し、SMAは遅れて追いかけています。19年間でゴールデンクロスの日付を比べると、50日×200日ではEMAがSMAより中央値で11.5営業日、20日×50日では5営業日早くクロスしていました。

        検証:EMAとSMA、同じルールで勝負

        ルール:短期線が長期線より上なら保有。期間の組み合わせを2通り試し、同じ期間のSMAとEMAを比べます。条件は共通の検証ルールのとおりです。

        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%———
        EMA 20日×50日1.43倍1.9%−39.2%4827%1.45
        SMA 20日×50日1.15倍0.7%−50.6%5431%1.27
        EMA 50日×200日2.55倍4.9%−39.5%1429%1.86
        SMA 50日×200日(#001)3.41倍6.5%−36.7%1533%2.51
        20日×50日では、EMAが下落を小さく抑えた
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ちEMA 20×50SMA 20×50
        50日×200日では、SMAの方が成績が良かった
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ちEMA 50×200SMA 50×200

        おまけ:「価格が25日線を上回ったら買い」

        入門書でよく見る、価格と1本の移動平均線のクロスも試しました。結果は3種類とも年率マイナスです。

        価格 × 25日SMA(263回)−0.39%
        価格 × 25日WMA(328回)−0.37%
        価格 × 25日EMA(304回)−1.56%

        年率リターン。WMAは直近ほど直線的に重くする「加重移動平均」。棒の長さはマイナス幅を表す

        価格は1本の線の上下を頻繁に行き来するため、売買が19年で300回前後に膨らみ、コストとダマシで削られました。#003・#005と同じ構図です。

        読み解き

        • 早さが有効なのは「遅すぎる」組み合わせのときだけ。20日×50日はSMAだとダマシに反応しつつ転換には遅れる、中途半端な速さだった。EMAで転換に早く乗れた分だけ改善した。
        • 長い組み合わせでは早さが裏目に。50日×200日はゆっくり動くこと自体が強み。EMAにすると一時的な揺れにも反応し、PFが2.51から1.86に下がった。
        • 平均の種類より「期間」の方が重要。同じEMAでも、期間の組み合わせで年率は1.9%と4.9%に分かれた。

        成績のまとめ(EMA 20日×50日)

        取引回数
        48
        PF
        1.45
        最大下落率
        −39.2%
        買い持ち −61.4%
        後半期間
        6.2%
        前半 −2.7%
        感度 ±20%
        2.3〜3.7%
        16×40〜24×60日
        まとめ

        EMA 20日×50日は取引48回・PF1.45・最大下落率−39.2%。ただし同じ期間のSMAより良いというだけで、#001のSMA 50日×200日(年率6.5%)には及ばない。「EMAに替えれば改善する」とは言えない。

        ぜにぴよEMAが常に上だと思ってました。組み合わせによって逆転するんですね。
        所長「速いほど良い」でも「遅いほど良い」でもなく、ちょうどいい速さがある。次は日本の個人投資家に人気の「RCI」。どんな成績になるか、見てみよう。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("EMA vs SMA", overlay = true)
        len = input.int(50, "期間")
        plot(ta.sma(close, len), "SMA", color = color.orange)
        plot(ta.ema(close, len), "EMA", color = color.blue)
        plot(ta.wma(close, len), "WMA", color = color.gray)
        #007 · オシレーター系 · 日経平均 日足

        RCI:日付と価格の順位の一致度で流れの転換を捉える

        2026年10月3日読了 約9分
        ぜにぴよ投資の掲示板で「RCI」ってよく見ます。海外のサイトではあまり見かけないのに、日本ではすごく人気ですよね。
        所長RCIは「順位」だけを使う、ちょっと変わった指標なんだ。値幅を気にしないから、急落にも振り回されにくい。今日は、取引回数もPFも十分で、期間を変えてもプラスを保つルールが出てくるよ。ただし、話はそこで終わらない。
        この記事でわかること
        • RCIは「日付の順番」と「価格の順番」がどれだけ一致しているかを−100〜+100で表す
        • 9日RCIの「−80上抜けで買い、+80下抜けで売り」は、取引104回・PF1.48・最大下落率−55.2%で、期間を7日・11日に変えてもプラスだった
        • それでも年率は買い持ちの4割以下。「安定した成績=儲かる」ではない

        RCIは「順位の一致度」

        RCI(順位相関指数)は、統計の「スピアマンの順位相関」を株価に当てはめた指標です。直近N日について、日付の新しい順の順位と、価格の高い順の順位を比べます。毎日きれいに上がり続ければ両方の順位がぴったり一致して+100、下がり続ければ正反対になって−100です。

        5日間で計算してみる
        日付の順位(新しいほど1位)と価格の順位(高いほど1位)の差を見る
        1日目2日目3日目4日目5日目(今日)
        終値100102101104106
        日付の順位54321
        価格の順位53421
        差の2乗01100
        差の2乗の合計=2。RCI=(1 − 6×2 ÷(5×24))×100 = 90。2日目と3日目の入れ替わりだけが「乱れ」として有効に働いている
        RCI =(1 − 6 × 差の2乗の合計 ÷(N ×(N² − 1)))× 100

        ポイントは、どれだけ上がったか(値幅)は関係ないこと。1日で10%上がっても1%上がっても、順位が同じならRCIは同じです。一般に+80以上は「高値圏」、−80以下は「安値圏」とされ、そこからの反転が売買の目安になります。

        誤解

        「RCIが+100に張り付いたら売り」は早すぎることが多い。+100は「毎日上がっている」状態で、上昇がもっとも順調なときでもあります。売りの目安は、+80を上から下に割り込んだ時点です。

        実際の日経平均で見てみる

        9日RCIは激しく、26日RCIはゆったり動く
        上:日経平均の終値、下:RCI(9)とRCI(26)
        RCI(9)RCI(26)
        データ:TradingView(TVC:NI225)2024年9月〜2026年10月2日

        9日RCIは数週間ごとに±80の間を往復します。2026年10月2日は9日RCIが86.7と高値圏、26日RCIは7.1でほぼ中立。短期は過熱、中期は方向感なし、という読み方になります。

        検証:±80からの反転で売買

        ルール:RCIが−80を下から上に抜けたら買い、+80を上から下に割ったら売り。9日と26日、さらに「26日RCIがプラスの時だけ買う」組み合わせも試しました。条件は共通の検証ルールのとおりです。

        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF保有率
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%———100%
        RCI9 −80上抜け→+80下抜け1.72倍2.9%−55.2%10464%1.4845%
        RCI26 −80上抜け→+80下抜け1.29倍1.3%−56.9%3468%1.4536%
        RCI9(RCI26>0の時だけ買う)1.23倍1.1%−26.5%4457%1.5218%
        RCI26がプラスの間だけ保有2.65倍5.1%−30.2%9836%1.7258%
        逆張りより、RCIを「流れの判定」に使った方が伸びた
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ちRCI9 ±80反転RCI26>0で保有

        入口に力はない。有効だったのは「出口」

        9日RCIが−80を上抜けた日(153回)の10営業日後の平均リターンは+0.27%。すべての日の平均+0.38%とほとんど変わりません。買いのタイミングそのものに優位性はなかったのです。それでも成績がプラスになったのは、+80割れで機械的に利益を確定し、相場が崩れる前に降りる「出口」が働いたためと考えられます。

        読み解き

        • 9日RCIの反転売買は、数字の上では安定していた。取引104回、PF1.48、後半も成績を保ち、期間を7日・11日に変えてもプラスだった。
        • ただし買い持ちに大きく負ける。年率2.9%は買い持ち7.3%の4割以下、最大下落率も−55.2%と大きい。逆張り系に共通する「下げ相場の弱さ」は残っている。
        • 中期のRCIは「流れ」の判定に向く。26日RCIがプラスの間だけ持つ方法は、年率5.1%、最大下落率−30.2%。取引は98回だった。

        成績のまとめ(RCI9 ±80反転)

        取引回数
        104
        PF
        1.48
        最大下落率
        −55.2%
        買い持ち −61.4%
        後半期間
        5.2%
        前半 0.3%
        感度 ±20%
        0.5〜1.2%
        期間7日・11日
        まとめ

        取引104回・PF1.48で、後半(5.2%)も前半(0.3%)より良く、期間を7日・11日に変えてもプラスを保った。一方で年率2.9%は買い持ちの4割以下、最大下落率−55.2%も小さくはない。単独で使うより、流れの判定と組み合わせる方が向いている。期間を11日にすると年率0.5%まで落ちる点にも注意。

        ヒント

        今回のように、取引回数やPFが十分でも買い持ちに届かないことがあります。成績を見るときは「買い持ちと比べたリターン・リスクの効率」もあわせて確かめましょう。

        ぜにぴよやっと安定した成績が出た!と思ったら、買い持ちに負けてるんですね…。でも「入口じゃなくて出口が有効だった」っていうのは、RSIの回とつながりますね。
        所長そう、#002でも出口が成績を決めていた。じゃあ出口を専門に考える指標を見てみよう。次は値動きの「幅」で損切りを決めるATRだ。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("RCI", overlay = false)
        rci(src, len) =>
            float d = 0.0
            for i = 0 to len - 1
                int rank = 1                      // 価格の順位(高いほど1位)
                for j = 0 to len - 1
                    if src[j] > src[i]
                        rank += 1
                d += math.pow((i + 1) - rank, 2)  // i+1 = 日付の順位(新しいほど1位)
            (1 - 6 * d / (len * (len * len - 1))) * 100
        plot(rci(close, 9),  "RCI(9)",  color = color.blue)
        plot(rci(close, 26), "RCI(26)", color = color.orange)
        hline(80, "+80", color = color.red)
        hline(-80, "−80", color = color.green)
        #008 · ボラティリティ系 · 日経平均 日足

        ATR:値動きの大きさに合わせて損切りの幅を決める

        2026年10月3日読了 約9分
        ぜにぴよ損切りは「買値から−10%」って決めてます。でも相場が荒れている時はすぐ引っかかるし、静かな時は−10%まで落ちるのを待つのが遅すぎる気がして…。
        所長その違和感は正しい。相場の「揺れ幅」は時期によって5倍以上も変わるんだ。揺れ幅に合わせて損切りの距離を変えるのがATR。#001の移動平均クロスに付け足して、効果を測ってみよう。
        この記事でわかること
        • ATRは「1日にどれくらい動くか」の平均。日経平均では価格の0.6%〜7.6%と大きく変わる
        • 固定−10%の損切りは、#001の最大下落率をほとんど改善しなかった
        • ATR×3の逆指値は、最大下落率を−36.7%から−19.7%へほぼ半分にした

        ATRは「1日の揺れ幅」の平均

        ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)は、RSIと同じJ・W・ワイルダーが1978年に発表した指標です。まず毎日の「真の値幅(トゥルー・レンジ)」を求め、その平均(ふつうは14日)を取ります。

        「真の値幅」は、窓を開けた分も含める
        次の3つのうち、いちばん大きいもの
        前日終値 前日今日(窓を開けて上昇) ① 高値−安値 ② 高値−前日終値 ③ 前日終値−安値 この日は②が最大 → 真の値幅=②
        真の値幅 = max(高値−安値, |高値−前日終値|, |安値−前日終値|) ATR = 真の値幅の14日平均

        ATRは方向(上か下か)を示しません。示すのは「どれくらい動きやすいか」だけ。だから売買のサインではなく、損切りの距離や、買う量を決める物差しとして使われます。

        相場の揺れ幅は5倍以上変わる

        ATRは2008年に価格の7%を超え、平時は1〜2%
        ATR(14)を終値で割った比率の月平均、2007年4月〜2026年10月
        日次の最大は2008年10月27日の7.56%、中央値は1.45%

        リーマン・ショックの2008年10月、日経平均は1日に平均7%以上動いていました。平時の中央値は1.45%で、最も静かな時期は0.64%。同じ「−10%」でも、平時なら7日分の揺れ、2008年なら1日強の揺れにすぎません。2026年10月2日のATRは1,293円(終値の1.89%)でした。

        誤解

        「損切りは常に一定の%で」は、相場の荒れ具合を無視しています。荒れた相場では浅すぎてすぐ刈られ、静かな相場では深すぎて損が大きくなる。ATRは、この「深さのズレ」を自動で調整します。

        検証:#001に逆指値を付け足す

        ルール:#001(50日線>200日線の間だけ保有)をベースに、次の逆指値を加えます。逆指値で降りた後は、50日線>200日線のまま終値が20日高値を更新したら買い直します。条件は共通の検証ルールのとおりです。

        • 固定:買値から−5%・−10%で売り
        • 追跡:保有中の最高値から−10%で売り
        • ATR:保有中の最高値からATR×2・×3・×4下がったら売り(シャンデリア・ストップ)
        戦略最終資産年率最大下落率取引勝率PF保有率
        買い持ち3.93倍7.3%−61.4%———100%
        #001 逆指値なし3.41倍6.5%−36.7%1533%2.5161%
        +固定 −5%2.67倍5.2%−35.3%2326%1.8257%
        +固定 −10%3.04倍5.9%−38.9%1735%2.1460%
        +最高値から −10%2.50倍4.8%−28.6%2741%2.5353%
        +ATR×21.80倍3.1%−15.8%8148%1.6428%
        +ATR×32.25倍4.3%−19.7%5643%2.0534%
        +ATR×42.17倍4.1%−25.4%4540%2.0442%
        ATR×3は、大きな下落の手前で降りていた
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ちATR×3固定−10%逆指値なし

        リターンと下落の「交換レート」

        逆指値は、リターンの一部を差し出して下落を小さくする「保険」です。年率リターン÷最大下落率で効率を比べると、ATR×3は0.22、逆指値なしは0.18、固定−10%は0.15。固定%の逆指値は保険料だけ払って補償が得られず、ATRは同じ保険料でより大きな補償を得たことになります。

        読み解き

        • 固定%の損切りは有効でなかった。−10%では、2008年の荒れた相場では浅すぎ、平時には深すぎた。最大下落率はむしろ悪化した。
        • ATRは揺れ幅に合わせて距離を変える。荒れた時は広く、静かな時は狭く。結果として、大崩れの初期に降りられた。
        • 倍率は「×3」前後がバランス。×2は下落をもっとも抑えたが、取引が増えてリターンが削られた。×4は下落の抑制が弱まった。

        成績のまとめ(#001 + ATR×3)

        取引回数
        56
        PF
        2.05
        最大下落率
        −19.7%
        買い持ち −61.4%
        後半期間
        5.6%
        前半 2.9%
        感度 ±20%
        3.3〜3.6%
        倍率 ×2.4〜×3.6
        まとめ

        取引は56回と少なめだが、PF2.05で、最大下落率は10本中もっとも小さい−19.7%。ATRそのものは売買サインではなく「出口の道具」なので、他の指標と組み合わせる部品として使える。複数市場で取引回数を増やして再検証する。

        ぜにぴよ−10%って、なんとなく決めてただけでした。相場の機嫌に合わせて損切りの幅を変える、という発想はなかったです。
        所長「何を買うか」より「どこで降りるか」の方が成績を左右する、というのがここまでの共通点だね。次は価格ではなく「出来高」に注目するOBV。出来高は本当に価格より先に動くのか、確かめよう。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("ATR Chandelier Stop", overlay = true)
        len  = input.int(14, "ATRの期間")
        mult = input.float(3.0, "ATRの倍率")
        a = ta.atr(len)
        stopLine = ta.highest(close, 22) - mult * a   // 直近22日の最高値からATR×倍率
        plot(stopLine, "逆指値の目安", color = color.red)

        検証では「保有を始めてからの最高値」を使っています。TradingViewのコードは表示用に「直近22日の最高値」で代用しています。

        #009 · 出来高系 · 日経225連動ETF(1321)日足

        OBV:出来高の積み上げで、価格より先に動く資金を探る

        2026年10月3日読了 約8分
        ぜにぴよ「出来高は株価に先行する」って格言がありますよね。大口の人が買い集めていたら、出来高に先に表れるとか。
        所長その格言を数字にしたのがOBVだ。日経平均そのものには出来高がないから、今回は日経225に連動するETF(1321)の出来高で確かめるよ。格言どおりなら、OBVで売買した方が価格だけで売買するより成績が良くなるはずだね。
        この記事でわかること
        • OBVは「上がった日の出来高を足し、下がった日の出来高を引く」だけの累計
        • OBVで売買すると、同じルールを価格で行うより成績が悪かった
        • 「価格は安値、OBVは安値でない」強気のダイバージェンスにも優位性は見られなかった

        OBVは「出来高の貯金箱」

        OBV(オン・バランス・ボリューム)は、ジョセフ・グランビルが1963年の著書で広めた指標です。終値が上がった日はその日の出来高を足し、下がった日は引く。それを毎日積み上げます。

        上げた日は足し、下げた日は引く
        5日間の例(出来高の単位:万口)
        +300 −200 +500 −100 1日目2日目 上昇3日目 下落4日目 上昇5日目 下落 0300100600500 ― OBV
        OBV(今日)= OBV(前日)+ 出来高(上昇日)/ − 出来高(下落日)

        OBVの値そのものに意味はありません(いつから数え始めるかで変わるため)。見るのは向きです。価格が横ばいなのにOBVが上がっていれば「上げた日の方が出来高が多い=買い集めが進んでいる」と読む、というのがOBVの考え方です。

        注意

        今回のデータは日経平均そのものではなく、連動するETF(1321)の出来高です。ETFの売買はETF市場の需給を表し、日経225の構成銘柄全体の出来高と同じではありません。

        実際のデータで見てみる

        2025年4月の急落時、出来高は平時の数倍に膨らんだ
        上:ETF1321の終値、中:出来高、下:OBVとその20日平均
        OBVOBVの20日平均
        データ:TradingView(TSE:1321)2024年9月〜2026年10月2日

        OBVは価格とよく似た形をしています。上昇日と下落日の出来高に極端な差がない限り、OBVは結局「価格の向き」をなぞることになるからです。

        検証①:OBVで売買すると

        ルール:OBVが自身の20日平均を上回っている間だけ保有。比較として、同じルールを「価格と20日線」「価格と50日線」で行います。出来高に先行性があるなら、OBV版が価格版より良い成績になるはずです。条件は共通の検証ルール(データのみETF1321)のとおりです。

        戦略(ETF1321)最終資産年率最大下落率取引勝率PF
        買い持ち(ETF)4.03倍7.4%−61.0%———
        OBV > OBVの20日平均0.63倍−2.4%−42.2%32226%0.93
        価格 > 20日線1.13倍0.6%−52.5%28127%1.09
        価格 > 50日線1.92倍3.4%−36.2%18020%1.43
        出来高を使った方が、19年で資産を減らした
        開始時を1とした資産の推移(対数目盛)、月末値、コスト控除後
        買い持ちOBV>20日平均価格>20日線価格>50日線

        検証②:ダイバージェンスは有効か

        OBVの本領とされるのが「ダイバージェンス」です。価格は20日間の安値をつけたのに、OBVは安値をつけていない。これは「下げに出来高が伴っていない=売りが細っている」強気のサインとされます。20営業日後の成績を集計しました。

        強気のダイバージェンスの後は、普段と変わらなかった
        20営業日後の平均リターン(ETF1321、2007年4月〜)
        価格もOBVも安値(339回)+1.68%
        すべての日(平均)+0.76%
        価格だけ安値=強気の食い違い(117回)+0.74%
        20営業日後に上がっていた割合:両方安値 60%、強気の食い違い 62%

        結果は教科書と逆でした。「強気のサイン」とされる食い違いの後は平均+0.74%で、普段と同じ。むしろ価格もOBVもそろって安値をつけた「投げ売り」の後の方が、+1.68%とよく戻っています。#002のRSIで見た「売られすぎの後は戻りやすい」と同じ現象です。

        読み解き

        • 出来高の先行性は確認できなかった。OBVで売買すると、同じルールを価格で行うより年率で3ポイント悪化した。
        • OBVは価格の「ノイズ付きコピー」になりやすい。上げた日・下げた日の出来高の差は小さく、OBVの向きは価格の向きとほぼ同じ。そこに出来高のばらつきが加わり、ダマシが増えた。
        • ETFの出来高という限界もある。個別株や、構成銘柄全体の出来高で結果が変わる可能性は残る。

        成績のまとめ(OBV > 20日平均)

        取引回数
        322
        PF
        0.93
        最大下落率
        −42.2%
        買い持ち −61.0%
        後半期間
        0.5%
        前半 −5.4%
        感度 ±20%
        −2.1〜−1.8%
        平均16日・24日
        まとめ

        PFが1を下回り、平均期間を変えてもマイナスのまま。日経225連動ETFの日足では、OBVは価格以上の情報を持っていなかった。

        ぜにぴよ「出来高は株価に先行する」、少なくとも日経平均のETFでは当てはまらなかったんですね。格言って怖い…。
        所長格言が生まれた時代と今では、市場の参加者もデータも違うからね。次は、もっと古くからある「黄金比」。フィボナッチの61.8%で、本当に相場は止まるのか。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("OBV", overlay = false)
        o = ta.obv
        plot(o, "OBV", color = color.blue)
        plot(ta.sma(o, 20), "OBVの20日平均", color = color.orange)
        #010 · 価格帯・ライン系 · 日経平均 日足

        フィボナッチ・リトレースメント:押し目の深さの目安を引く

        2026年10月3日読了 約9分
        ぜにぴよひまわりの種やオウム貝にも現れる「黄金比」が、株価にも当てはまるって本で読みました。61.8%押しで買えばいいって、ロマンがありますよね!
        所長ロマンはある。でも検証は冷静にやろう。今回は「61.8%で止まりやすいか」だけでなく、「45%や55%と比べて特別に止まりやすいか」を確かめる。そこが一番大事なポイントだ。
        この記事でわかること
        • フィボナッチ比率は、上昇幅のうち何%戻したかを測る目安の線
        • 押しが深いほど反発の成功率は下がった。38.2%・61.8%だけが特別に高いわけではなかった
        • 99回の上昇を調べると、最も多かったのは「90〜100%の全戻し」だった

        フィボナッチ・リトレースメントとは

        フィボナッチ数列(1, 1, 2, 3, 5, 8, 13…)では、隣り合う数の比が黄金比(約1.618)に近づきます。そこから導かれる23.6%・38.2%・61.8%と、慣習的な50%を「押し目」の目安に使うのがフィボナッチ・リトレースメントです。

        上昇幅を100%として、何%戻したかを測る
        安値Lから高値Hまでの上昇に対して線を引く
        0%(H)23.6%38.2%50%61.8%78.6%100%(L) 高値 H 安値 L 押し目?
        戻しの線 = 高値H −(高値H − 安値L)× 比率 (比率=23.6%・38.2%・50%・61.8%・78.6%)
        誤解

        フィボナッチの弱点は「どこを高値・安値とするか」を人が決められること。後からチャートを見て線を引けば、どこかの線で止まっているように見えてしまいます。今回は高値・安値の決め方を機械的に固定して、この「後知恵」を排除しました。

        検証①:線にタッチした後、反発したか

        方法:200日線より上(上昇相場)で、直近60日の高値Hと、その前60日の安値Lを機械的に決めます(上昇幅8%以上)。終値が初めて各比率の線まで下がった日から60日以内に、高値Hを超えたら「反発成功」、安値Lを割ったら「失敗」と数えました。フィボナッチ比率だけでなく、30%・45%・55%・70%の「普通の線」も同じ方法で調べ、比べています。

        押しが深いほど、反発の成功率はなだらかに下がった
        線にタッチした後、60日以内に高値Hを更新した割合。青=フィボナッチ比率、灰=比較用の普通の線
        23.6%(55回)60.0%
        30%(45回)46.7%
        38.2%(31回)45.2%
        45%(24回)33.3%
        50%(20回)20.0%
        55%(17回)17.6%
        61.8%(14回)21.4%
        70%(8回)25.0%
        38.2%(45.2%)は隣の30%(46.7%)とほぼ同じ。61.8%(21.4%)も55%・70%と大差ない。回数が少ないため、数ポイントの差は偶然の範囲

        フィボナッチ比率の線だけが飛び抜けて反発しやすい、という形にはなりませんでした。見えるのは「浅い押しほど高値を取り戻しやすく、深い押しほど崩れやすい」という当たり前の傾向だけです。

        検証②:上昇の何%を戻したか

        次に、相場の山と谷を「5%以上の反転」で機械的に区切り(ジグザグ法)、2007年以降の99回の上昇について、その後の下げで何%戻したかを集計しました。黄金比に意味があるなら、38.2%や61.8%付近に山ができるはずです。

        最も多いのは61.8%ではなく、90〜100%の「全戻し」
        99回の上昇(5%以上)に対する戻し率の分布。棒に触れると回数が出ます
        0〜10%戻し:0回010〜20%戻し:3回320〜30%戻し:3回330〜40%戻し:6回640〜50%戻し:6回650〜60%戻し:7回760〜70%戻し:10回1070〜80%戻し:4回480〜90%戻し:6回690〜100%戻し:11回11100〜110%戻し:1回1110〜120%戻し:4回4120〜130%戻し:5回5130〜140%戻し:7回7140〜150%戻し:3回30%20%40%60%80%100%120%140%38.2%50%61.8%100%=上げを全部戻した上昇の何%を戻したか(戻し率)。右端の棒は140%以上を含む
        61.8%±5%に入ったのは12.1%、38.2%±5%は6.1%、50%±5%は7.1%

        60〜70%の棒(10回)はたしかに少し高めです。ただし隣の50〜60%は7回、90〜100%は11回。99回というサンプルでは、この程度の凸凹は偶然でも普通に起こります。戻し率の中央値は95%で、「押し目」どころか上昇をほぼ全部打ち消す下げが半分を占めていました。

        検証③:61.8%押しで買ったら

        ルール:検証①と同じ条件で、61.8%の線にタッチした日に買い、高値Hを超えたら利益確定、安値Lを割ったら損切り、60日たったら手仕舞い。

        買う線取引勝率PF1回の平均
        61.8%押し1429%0.94−0.19%
        50%押し2045%0.94−0.21%
        38.2%押し3168%1.40+0.96%
        23.6%押し5565%1.18+0.41%

        コスト(往復0.2%)控除後。保有していない期間が長いため、資産推移ではなく1回ごとの成績で比べています

        「黄金比」の61.8%押しは、19年でわずか14回、勝率29%でトータルはマイナスでした。38.2%押しはPF1.40とまずまずですが、31回では偶然と区別できません。

        読み解き

        • フィボナッチ比率に特別な力は見られなかった。反発率は比率に関係なく、押しの深さに応じてなだらかに変化した。
        • 深い押しは「押し目」ではなく「崩れ」のことが多い。61.8%まで下げた時点で、すでに上昇トレンドが壊れかけている。
        • 線が「有効に見える」のは後知恵。高値・安値を後から選べば、どの線でも止まって見える。機械的に決めると、その魔法は消えた。

        成績のまとめ(61.8%押しで買い)

        取引回数
        14
        PF
        0.94
        最大下落率—
        —
        保有期間が短く評価対象外
        後半期間
        −0.46%
        1回平均。前半 −0.04%
        比較の線—
        差なし
        55%・70%と同程度
        まとめ

        取引は14回と少なく、PF0.94で損失が利益を上回り、後半期間の1回平均も−0.46%とマイナスだった。さらに、比較用の「普通の線」と反発率に差がなく、フィボナッチ比率そのものに意味があるという根拠は得られなかった。

        ぜにぴよ黄金比、株価には現れませんでした…。でも「後から線を引くと有効に見える」って、自分もやってた気がします。
        所長それに気づけたのが今回の一番の収穫だね。次は、ローソク足をならして流れを見やすくした「平均足」を確かめよう。

        自分で試す(TradingView)

        //@version=6
        indicator("Fibonacci (60日の高値・安値)", overlay = true)
        len = input.int(60, "期間")
        H = ta.highest(close, len)
        L = ta.lowest(close, len)
        plot(H, "0%", color = color.gray)
        plot(H - (H - L) * 0.382, "38.2%", color = color.blue)
        plot(H - (H - L) * 0.5,   "50%",   color = color.orange)
        plot(H - (H - L) * 0.618, "61.8%", color = color.blue)
        plot(L, "100%", color = color.gray)

        表示用の簡略版です。検証では「高値Hの前60日の安値L」を使い、上昇幅8%以上の場合だけを対象にしています。